専城乳児保育園 ~子ども達の「今の気持ち」と「今の発達」に寄り添う優しさを大切にしています。~

理念ブログ

柔軟なものの見方

2021年1月20日

 ロボット工学の世界的パイオニアである東京工業大学名誉教授の森正弘先生が、面白いことをおっしゃっています。「倒れないものは歩けない」

 素人の私たちが普通に考えると、二足歩行のロボットを作る前提として、安定的に立つことが出来る、つまり倒れないものの方が歩けるように思われますが、森先生はそうじゃないとおっしゃいます。

 人は二足歩行をしていますが、それはまず一旦バランスを崩して倒れようとする動きと、それを支えて倒れまいとする、相反する二つの動きの連続によって歩いているのだそうです。

 逆にいえば、初めから倒れようとしないのならば、歩けないというのです。だから「倒れないものは歩けない」となるのです。森先生の言葉に、発想の転換、柔軟なものの見方の大切さを改めて教えられた感じがしました。

 子育てにおいても、発想の転換や柔軟なものの見方は大切なものだと思います。コーチング理論に、YOUメッセージとIメッセージというものがあります。

 YOUメッセージというのは、相手を主語にする言葉のことです。実は、私たちは子育ての中で、子どもについついYOUメッセージを発しがちです。

 「何で〇〇をしないの」「何度いったらわかるの」「早くしなさい」などの忙しさの中で余裕を失い、つい小言が出てしまいますが、これらはみんなYOUメッセージです。

 YOUメッセージには、「私が上であなたが下」という暗黙の上下関係があるので、子どもは反発しがちです。

 その上、子どもの中に、「自分は、○○をしない、何度いっても分からない、ぐずぐずしただらしない人間だ」という自己イメージが植え付けられて、そのイメージ通りに行動するようになってしまうので、かえって逆効果になってしまうのだそうです。

 それに対して、ちょっと視点を変えて、「○○してくれない?そうしたらママも仕事がはかどって助かるわ」などと言うと、こういう言葉は、Iメッセージになります。これは言っている私が主語の言葉です。

 Iメッセージは、対等な関係です。また、私がそう感じていることなので、子どもも素直に受け取ることが出来、しかも相手の役に立つという喜びも覚えることが出来るので、子どもにいい影響を与えます。

 仕事を抱えながらの子育ては、何もかもが必死で視野が狭くなりがちですが、子どもにとって人生の基礎となる乳幼児期という大切な時期だからこそ、お互いに柔軟な物の見方を忘れずに子どもと接したいものです。

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